ランニングで前傾しすぎはNG?3つのデメリットを専門トレーナーが解説!

・ランニングでは前傾を意識したほうがいい?

・前傾しすぎは良くない?

・前傾しすぎなランニングフォームを改善するには?

みなさんは走っている時に前傾姿勢をとっていますか?

「ランニングでは前傾姿勢を意識しましょう」というアドバイスをよく聞きますが、そもそもそれは良いことなのでしょうか。

本記事では、ランニングで前傾しすぎはNGなのか、ランニング専門トレーナーが解説。

また、前傾しすぎのデメリットもあわせて紹介するので、心当たりがある方は注意して走ってみてくださいね!

目次

ランニングで前傾しすぎはNG?

「ランニングでは前傾姿勢を意識しましょう」というアドバイスを聞いたことはありませんか?

実際、前傾姿勢をとりながら走るのは良いことなのでしょうか。

結論から言うと、

ランニングで前傾しすぎるのはNGです!

Nina M Carsonら(2024)が行った、前傾姿勢が与える影響について調べた研究では『前方への前傾角が大きくなると、代謝コストが約8%増加した』ことが報告されています。

一方で「適度な前傾は効率的なランニングエコノミーにつながる」と報告する論文もありますが、少なくとも10度を超えるような、前傾しすぎなフォームはNGと言っていいでしょう!

適度な前傾を推奨する指導者もいますが、

個人的には頭から骨盤までまっすぐな姿勢を意識して走るのがおすすめ!

ふだんパーソナルトレーニングでランニングフォームの指導をしていますが、前傾しすぎないようにまっすぐな姿勢を心がけて走ってもらっています。

次の章では、前傾しすぎるのがNGな理由を3つ解説します。

時々、自分のランニングフォームを横から撮影してチェックしてみましょう!

前傾しすぎるデメリット3選

ここからは、ランニングで前傾しすぎるデメリットを3つ紹介します。

①ランニングエコノミーの低下

ランニングで前傾しすぎるデメリット1つ目は、ランニングエコノミーの低下です。

ランニングにおいて、前傾姿勢は推進力の効率化につながるとよく言われます。

しかし、前傾しすぎてしまうと、かえってランニングエコノミー(=エネルギー効率)を悪化させてしまう可能性も!

これは、近年のバイオメカニクス研究でも示されており、前傾角度が過度になることで筋肉の活動量が増え、酸素消費量が増加してしまうためです。

特に、体幹を折り曲げるような「腰からの前傾」は、胸郭の可動域を狭めてしまい、呼吸の妨げにもなります。

また、ランニング中の前傾しすぎは、自然な地面からの反発を受けにくくするため、エネルギーロスが増える原因にも

本来得られるはずの反発力を自ら打ち消してしまうことにもつながるのです。

足元ではなく「体全体で進む感覚」を養うことが、ランニングエコノミーを高めるために重要。

無理なフォーム改善は不要ですが「前傾しすぎていないか?」というチェックは定期的に行いたいポイントです!

②脚の引き上げ動作の制限

ランニングで前傾しすぎるデメリット2つ目は、脚の引き上げ動作の制限です。

ランニングの動作は、単に脚を前に出すだけではなく「引き上げて、前に運び、下ろす」という一連の流れで成り立っています。

しかし、前傾しすぎることで、この引き上げ動作が物理的に制限されてしまうのです。

特に、腰から大きく前に折れたような姿勢になると、ももを高く持ち上げにくくなる=ストライドが狭くなるという現象が起きやすくなります。

これにより、1歩1歩の歩幅が縮まり、ランニング効率が下がることはもちろん、スピードの伸びにも限界が出てきます。

また「ももを上げられない分、地面を後ろに蹴る意識が強くなる」ことで、ふくらはぎなどへの負担が増える傾向もあります。

これはケガのリスクを高める要因の一つです。

理想は、くるぶしの真上に耳・肩・腰がそろった「一直線の前傾」

松田コーチ

意識しすぎた前傾は、むしろ脚の自由な動きを妨げることを知っておきましょう!

③姿勢維持筋の早期疲労

ランニングで前傾しすぎるデメリット3つ目は、姿勢維持筋の早期疲労です。

ランニング中は、体を支えるために多くの筋肉が働いています。

特に姿勢を維持するための筋肉(脊柱起立筋や腹筋群など)は、見えないところで大きな役割を担っています。

ここで前傾しすぎてしまうと、これらの筋肉が常に働き続ける必要が生まれ、本来なら温存したいエネルギーを無駄に消費してしまうのです。

また、前傾しすぎによる腰部へのストレスも見逃せません。

腰が常に曲がった状態では、筋肉だけでなく関節や靭帯への負荷も増加しやすくなります。

長時間のランニングでは、この疲労が蓄積して姿勢の崩れ→フォームの乱れ→効率の低下という悪循環を招く可能性もあります。

本来のランニング姿勢は、無理に保つものではなく、全身の筋肉が連動して自然に保たれるものです。

前傾しすぎは、そのバランスを崩し、無駄な疲労を生む大きな原因となります。

持久力を活かしたいランナーこそ、余計な力を使わない姿勢作りを意識することが重要です。

過剰な骨盤前傾を改善するには?

最後に、前傾姿勢を改善するポイントを一つ紹介します。

それは、体の「軸」を意識することです!

ランニング中に前傾しすぎてしまう方にまず意識してほしいのは「体の軸をまっすぐ保つ」こと。

前傾=腰を折ることと誤解されがちですが、正しい前傾は足首からわずかに体を傾ける程度の、全身が一直線の傾きです。

このとき大切なのが、耳・肩・腰・くるぶしが横から見て一直線になる感覚を保つこと。

これにより無駄な筋肉の緊張を抑え、自然なフォームで走れるようになります。

ですが、鏡や動画で自分の姿勢をチェックするだけでも効果的ですが、実際には「自分では気づけないクセ」が多いのも事実です。

「自分の前傾、正しいのかな?」
「フォームを直してもっとラクに走りたい」

そんな方のために、ランニングアイランドでは、マンツーマンで走りを見て、改善へ導くパーソナルトレーニングを行っています!

フォームのクセを見極めて、実践的なアドバイスを受けることで、より効率の良い走りに変わっていきます。

興味のある方は、ぜひ一度ご相談ください!!

まとめ

「ランニングでは前傾姿勢が大切」とよく言われます。

しかし、前傾しすぎることでかえってフォームが崩れ、ランニングエコノミーの低下や脚の動きの制限、姿勢維持筋の疲労といったデメリットが生まれます。

意識しすぎた前傾は、フォームの効率を下げ、故障のリスクを高める原因にもなりかねません。

大切なのは「前傾しすぎず、自然な姿勢で走る」こと。

特に「耳・肩・腰・くるぶしが一直線になる感覚」を意識することで、無駄な力を使わずに、スムーズなランニングが可能になります。

とはいえ、自分のフォームを正しく評価するのはなかなか難しいもの。

だからこそ、客観的な視点からのアドバイスが必要です。

「もっとラクに、もっと効率よく走りたい」
「自分の走り方を見直してみたい」

そんな方は、ぜひ一度、ランニングアイランドのパーソナルトレーニングをご活用ください。

あなたの走りをチェックし、改善のヒントを丁寧にお伝えします!

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